家族で節約するにあたって、お金をまとめて管理することは、貯金を増やすためにとても大切です。
ですが、夫婦別会計だったり、固定費は夫で妻は変動費を出すといった役割分担会計、夫婦の収入に応じて家計を分担する方法など、まとめて管理していない家庭もあるのではないでしょうか?
実は、サラリーマン共働き子育て世帯の場合、お金の管理をバラバラにしていると家族で節約をすることのメリットを最大限に得られていないどころか、無駄な支出が増えてしまっていることをご存知ですか?
この記事では、家族全員で節約やお金の管理をすることが、どのように貯金を助けるのかをわかりやすく説明します。貯金を増やすには、家族全員の協力が必要であり、効果的にお金を使うためには、収入をひとつにまとめることが重要です。
はじめに|なぜ財布を一元管理することが大切なの?
その理由は、財布を一元管理することで
「夫婦間の余計なストレスを発生させないため」
この一言に尽きます。
なんでストレスが節約に関係するの?
これだと乱暴すぎるので、詳しく説明していきますね。
例えば、こんな経験はありませんか?
ある日の出来事
月末納期のプロジェクトが2重3重にかさなる中、上司からのプレッシャーが強まり、毎日が追い立てられるような感覚。
そして、同じチームの中で私だけが時短勤務。
育児のために毎日16時に退社すると、同僚からの目が気になり 鬱々とした気持ちで帰りにつく。
せっかくのプライベートで、子どもとの時間も1日に3〜4時間しか取れていないのに、子どもはダダをこねて帰りに寄り道した公園から帰ろうとしない。
そんな子どもを叱るのも違うとはわかっているのに、早く帰宅しないと寝かしつけの時間が遅れて、明日朝イチで仕上げようと思っていた仕事が進まなくなってしまう。そんなプレッシャーから、子どもを叱りつけてしまう。
本当は、こんなことしたくないのに。
睡眠不足も常態化していて、家に帰ると疲労で何もする気が起きない。
ストレスが体調にまで影響を及ぼすようになり、自分の限界を感じ始めた。。
こんな環境の中で、毎日、毎日 答えのない育児や終わらない家事をやり続けていると
週末くらい、楽させてよ!!!という気持ちになりませんか?
だからこそ、週末の外食費やご褒美の趣味費、ドラッグストアの新作コスメへの出費が止められないんです。。。
これは当然のこと。
もし、こんなに追い詰められている環境じゃなかったとしても
日々の育児ストレスって相当なもの。
特に、一番近しい間柄の夫婦において発生するストレスは、
妻側のメンタルに大きなダメージを与えます
節約したい!
財布は一元管理した方がいいっていうし、
夫に相談してみよう。
ねぇねぇ、節約したいから財布を一元管理したいんだけど・・・
えっ、それはちょっと・・・
自分で稼いだお金くらい、自分の好きに使わせてよ
こんなふうにパートナーから言われた、妻側のメンタルはこんな感じ
(なんで、家族なのに家計を一つにするのを嫌がるんだろう・・・
(私って、信頼がないのかな。
(最近、夫も残業多くて一緒にご飯食べられてないな・・・。
(もしかしたら 何か私に隠し事をしているんじゃ?
日々、仕事・育児・家事と怒涛のように襲ってくるストレスの中で
夫からこんな言葉を投げかけられると、マイナス思考に歯止めが聞きません。
夫に対する信頼は、ボロボロと崩れ去っていきます
特に、産後はメンタルの浮き沈みが激しいし
育児も 時間コントロールができないことが多いから
ただでさえストレスを抱えちゃうんだ・・・
そして、夫との信頼関係が揺らいだ最悪のパターンはどうなるのか?
もう、いいや。
私と子どもで生きていけるように、自分でしっかり貯蓄しておこう。
子どもが大きくなったら、離婚しよう。
こんな風に追い込まれてしまうことも、少なくないのです。
たかだか「 財布を一元管理しなかった 」「今、十分に貯蓄できているとは言えない」それだけかと思われるかもしれません。
ですが、残業をせず時短勤務で家事育児をする妻(夫に比べて低収入)からすると、
お金が溜まっていないことへの不安感をベースにした、家事育児・仕事ストレスに重ねて、生活費の大半を稼いでいる夫から投げかけられる<自分の稼いだ金は、自分の好きに使わせて>という言葉は
- 子どもを安心して育てられない・・・
- もしかしたら、浮気して離婚されるかもしれない・・・
- 私は、お金を預けるのに信用ならない人間なんだ・・・
こうした不安を一気に呼び起こしてしまい、家事育児・仕事の3つを合わせたストレスよりもはるかに大きなストレスで、妻を潰してしまう可能性があるんです
実は、これ 私の実体験だよ〜
財布を家族で一元管理することで貯金が増える理由
家族で財布を一つにすると、貯金がもっと楽しく簡単に増えていきます。
なぜかというと・・・
- ひとりで実践するよりも、スケールメリットが得られるから
- 家族のアイデアで、外出費を減らしやすくなるから
- 自分では思いつかない代替案を提案してくれるから
- さまざまな情報に接することができ、家族が幸せに節約出来る手段を得られるから
他にも、いろいろな理由が挙げられそうですが
一番は「家族全員が、同じ目的に向かって目標達成する!」という道のりを走れるからなんじゃないかなーと思っています
辛いときにも、家族がいれば
それだけで癒され、頑張れることも多いんだよっ
今回の記事では、家族で節約をするにはどのように始めたらいいのか?
なぜ、財布を一元管理することが大切なのか?について、わかりやすく説明していきます!
ストレスと出費の深い関係
ストレスが原因でお金を使いすぎてしまうのには、心理的に裏付けられた理由があります。それはストレスに何度もさらされることによって「意志力」が働かなくなるから。
この実験では、空腹の学生たちに焼きたてのクッキーの香りが漂う部屋に入り、クッキーやチョコレートを食べられるグループと、ラディッシュしか食べられないグループに分けられた。
その後、解けないパズルを解く時間を測ると、クッキーを食べたグループは約20分間取り組んだが、ラディッシュのみのグループは8分で諦めた。これは、ラディッシュグループがクッキーの誘惑に抵抗することで意志力を消耗し、パズルに取り組む力が減ったためと考えられる。意志力の消耗は他の場面でも影響する。
例えば、仕事で意志力を使い果たすと家庭での衝突が増える。また、意志力が弱まると刺激に敏感になり、依存症の欲望が強まることがある。
自己コントロールが低下すると、誘惑に負けやすくなる傾向がある。
例えば、試験期間中の学生は運動をやめたり、ジャンクフードを多く摂ったりするなど。
これらの行動は、ストレスによる意志力の消耗が原因で、負の感情のコントロールが難しくなっていることを示している。
この「意志力」については、以下の本で記載されています。
「意志力」とは、自分の行動を適切に管理するために使用する力のこと。( ≒「自制心」と言い換えてもいいかも)
この「意志力」は朝起きた時が最も高く、使えば使うほど消耗する電池のようなもので、
先ほどのラディッシュの実験のように
何かに集中したり 我慢したりすると少しずつ減っていきます
これを一般の家庭に置き換えてみます。
帰宅時にはもう何も考えられないくらい意志力がすり減ってしまっていると感じるのではないでしょうか ?
■意志力を消費する場面
①朝〜登園:まだ眠たがる子どもを起こして、食事するまで
- 子どもの寝起きグズり
→早く家を出る必要があるのに、思い通りにならない
→でも、怒りたくなくてグッと我慢 - 子どもがご飯を食べない
→「早く食べて!」といっても無視される
→ご飯を食べさせようとして、お皿をひっくり返す
→出社時間が刻一刻と迫っている - 朝、おねしょをしてしまった
→布団を洗わなきゃ(でも時間がない)
→遅刻連絡をしたら、上司のため息が聞こえる
→でも、大人の対応をしなきゃ
②出社後 :時短勤務で、仕事に全集中し終わらせる
- 上司から「これもよろしく」と短納期の仕事を渡される
→早く帰らなきゃならないのに!
→2日後に納期の仕事のペースを上げなきゃ・・ - 同僚から「時短勤務いいですね」と言われる
→帰宅しても家事育児で大変なのに・・・
→私も、独身時代に同じことを思っていたから、苦笑いしかできない - 勤務していたら、保育園から電話
→子どもが高熱でお迎え連絡
→仕事はどうしよう?どこまで進めて、誰に引き継ごう?
→引き継いだ相手に嫌な顔をされて、なんだか落ち込む
③帰宅後 :保育園から子どものお迎えから寝かしつけ
- 結局引き継げない仕事があり、寝かしつけ後に仕事しなきゃ・・・
- 子どもが高熱ですぐグズって起きてしまう。
おかげで私も睡眠不足・・・ - 元気な時は、帰り際に「公園で遊ぶ!」と言われる
今日は、夕飯用意してなかったのに・・・
こんなふうに、毎日毎日意志力が削がれてしまうルーティンを過ごしている中では
ただでさえ「浪費したい!」という欲に抗うための意志力は残りません。
そして、そんな中で いざ、家計の相談を夫にしようとすると
えっ、それはちょっと・・・
自分で稼いだお金くらい、自分の好きに使わせてよ
と言われる。。。
家計の透明性が無いことで
「なぜ、私に収入を見せてくれないの?」
の不安に抗うために、さらにこの「意志力」が削がれてしまい、
さらなる出費につながってしまうという負のスパイラルに陥ってしまいます。。。
ちなみに夫が「財布の一元管理をしない!」と言っていた頃にあった
ストレス発散による浪費を書いておくね。
これだけじゃなくって、日用品費に紛れて化粧品を買ったり・・
甘い物やカフェ代に・・・
なんてこともあるんじゃないかな?
ストレス発散! 外食費は、年間62万円以上!?
財布の一元管理はしていなかった頃、
固定費は妻・夫はその他の変動費という分担で家族のお金を管理していたときに発生していた浪費の一部(外食費)を紹介しますね。
毎日、保育園への送迎と
帰宅してからは料理にご飯を食べさせて、
風呂と歯磨き寝かしつけ・・・
休む暇なんてないから、休日くらい外食させてよっ
その頃は、家事育児を全て私が担当していたので<たまの発散>と称して
週末のお昼は、ファミリーレストランで食事をとっていました。
なお行っていたのは特に高いファミレスではなく、ガストやサイゼリヤなどの比較的手頃な価格帯のお店です。
子どもは、4歳・2歳でしたが 思っている以上に食べるので
4人で平均して1回に6500円くらいの支出になります。
野菜や肉類を摂ろうとすると、どうしても高くついちゃうんだよね・・・
毎週末、昼のランチどきに行くと考えると
土日で1万3千円。
1ヶ月を4週間とすると、5万2千円の出費に・・・
1回6500円の外食費も、
年ベースで見ると62万4千円かぁ・・・
えげつない数字になるんだね💦
意外と、毎月数千円の支出に目をつぶっていたせいで
年間にならすと大きな出費になってるケースは多いよっ!
ストレス発散のために行っていた、毎週末の外食費。
たかだか数千円と侮ってはいけません。。
子育て世帯には、どうしたって様々なストレスがかかります。
仕事では、ちょうど脂が乗ってきたところで管理職になったところだし
出世競争の真っ最中だし
子どもが生まれて、生活が一変するし
上司からの要求や、部下・同僚とも話をしたい・・・
子どもの学費のために、お金を貯めなきゃ・・・
親の介護は、すごくお金と時間がかかるらしい。なんとかしないと・・・
そんな大変な状況だからこそ、
夫婦お互いが、できるだけストレスをためずに
家族全員が幸せに生きるためには
お金の不安という悩みから、いち早く解き放たれる
ことが大切なんだと思っています
この浪費の例で分かるように、家族全員でストレスをしっかり管理することが、貯金を増やすためのカギになります。
そして、みんなで同じ目標に向かって協力することで、自分一人では思いつかなかった様々なアイデアも得られることで目標達成がより確実になり、家族全員が協力し合うことで、日々の小さな節約が大きな貯金へとつながり、将来の安心感につながります。
まとめ|夫婦間の透明性が浪費を抑える!財布は一元管理して、協力して節約しよう!
- ストレスが過剰な支出(浪費)に繋がる理由は、「意志力」の消耗にある。
- 意志力は電池のように消耗するもので、ストレスが続くと弱まり、誘惑に負けやすくなる。
- 実験では、意志力を使い果たした学生たちはパズルに早く挫折し、意志力が行動の持続性に影響を与えることが示された。
- 日常の育児や仕事で意志力が削がれると、外食や不要な支出といったストレス発散行動(浪費)に繋がりやすくなる。
- 妻のストレスを増加させる最も大きな原因は、夫からの不理解によるもの。
- 収入源を夫に頼っている場合、妻側の不安は減らない。
- 結果、育児・家事をメインで行なう妻側の意志力を消耗させ、浪費を助長する可能性が高まる。
- 家族で家計を一元管理することで、夫婦間のストレスは軽減する。
- 意志力を節約しやすくなるため、衝動的な浪費を抑えて貯金を増やしやすくなる。